自動放送研究所第1回
「河本俊美さんが西武の放送を担当していたのは本当か?」
皆さんこんにちは。仲賀渡克己です。
幸いにも最近は音鉄も増え、担当声優さん自身による情報発信もあって研究が進んでいる自動放送。
しかしながら未だに謎に包まれていることも多いのが現状です。
そんな謎多き自動放送について私が独自に調査した内容をまとめた自己満足+αで出来上がっているこのコーナー!
迷列車自動放送編などの形で動画にしても良いんだけど、そこまで解明が進んでいない。
そんな前段階のお話を検証も兼ねてご紹介する場所でございます。
記念すべき第1回目のテーマは…
「河本俊美さんが西武の放送を担当していたのは本当か?」
ではまずは「河本俊美さんって誰?」という方のために、自動放送鉄的に軽く解説したいと思います。
河本俊美さんはセイプロダクションに所属しているナレーターさんです。
公式ホームページには駅構内放送(サイトには駅内アナウンスと書かれているがPDFには駅構内放送と書かれているの恐らく誤字)の欄に鉄道会社の名前が書かれており、自動放送鉄にも有名なナレーターさんです。
実はそのプロフィールに書かれた会社の顔ぶれから長らく、いわゆる永楽型放送と呼ばれる放送の女声である(こちらのリンク動画に出てくる女声の放送です)とされたものの、「いや声違うだろ!」という意見も出て実際に別の名前の女声があがっていたりしたものの、結局明確な資料も無く曖昧になってしまっているのが現状です。
このように自動放送鉄の間では割と名前の知れた有名人ですが、実際中の人がどんな放送を担当していたのかはかなりあやふや、という謎多き方です。
で、今回の私の調査では永楽型の女声が誰か?までは突き止められなかったものの、
「この声は河本さんなのではないか?」
という音声が出てきましたのでお話したいと思います。
それは「西武多摩川線で活躍していた旧101系の車内自動放送」です。
旧101系とは1969年から製造されていた西武を代表する通勤電車の一つで、湘南顔スタイルの前面デザインを継承した最後の電車です。
性能的には現在多摩川線や多摩湖線で走っている車両とほぼ同じですが、デザイン面で大きく異なるため、現在走っている車両を新101系、以前走っていた車両を旧101系と区別しています。
現在の山口線を除く全線で走っていた旧101系ですが、何で多摩川線と限定しているのかというと、同線で走っている旧101系にはワンマン運転化改造が行われており、その関係で車内自動放送が搭載されていたからです。
このワンマン化改造された旧101系は5編成あり、4編成が多摩川線で、残り1編成が予備車を兼ねつつ多摩湖線など新宿線系統の支線運用にも入っていたため、正確には他線区でも同じ声の自動放送が聞けたものも推測されます(多摩湖線については確認済み)。
なお現在は全て新101系に置き換えられる形で廃車となっており、該当する音声は聞くことが出来なくなっています。
で、本題となる声優検証ですが、元となる音声は私が投稿した、この動画の35秒くらいに流れる「ご乗車ありがとうございます」です。
比較するサンプル音声は下記リンク先にあるサンプルボイスの3番目で、45秒付近から始まる劇場館内放送をイメージした放送に登場する「スペシャルライブにご来場いただき、ありがとうございます」になります。
https://www.say.co.jp/say_talent/%E6%B2%B3%E6%9C%AC%E4%BF%8A%E7%BE%8E/
つまり「ありがとうございます」の言い方が近いかどうがで区別する形になりますね。
で、実際聞いてみるとどうでしょう?
かなり近いかなと思います!
この館内放送サンプルが多摩川線の車内放送の話し方に近いのもありますが、声の特徴も全体的に近いのではないかという気がします。
モチロンたまたま声質が近い人だった、というだけで別人の可能性も否定は出来ません。
ただ、ひょっとしたら私と同じように自動放送について調べている方の助けになる可能性もあると思い、こちらでご紹介させていただきます。
ぜひこの件について有力な情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら情報提供をお待ちしております。
では引き続き調査は継続扱いとしつつ、一旦報告終了といたします。
文責:仲賀渡克己